「あえて」使う

今回は「食器」についてご紹介します。

最近では、育児便利グッズとしてたくさんのプラスチック製の食器がありますね。
吸盤がついていて、子どもが食器を落とさないようになっている物も。
家庭ではもちろん、園生活はより、たくさんの子ども達が食事をします。
食器の数も多く、洗う事一つとっても断然プラスチック製の方が「便利」です。
しかし、園では食器は「あえて」割れるものを使用しています。

0歳児クラスの様子⇓

磁器、ガラス

おいしい!

子どもが落としても割れないことは安全です。
しかし、安全なために子どもは「落としても平気」になってしまいます。
そして、大人も「扱いが雑になっても平気」になってしまいます。

0~6歳の子ども達はこの時期に「調整する力」を育んでいる真っ最中。
0歳児クラスの子どもは、大人が「丁寧に食器を扱う姿」を見ています。
1・2歳児クラスの子ども達は毎日自分たちで食器を片付けることで、「丁寧に扱う方法」を身に付けていきます。
3歳以上の子ども達は扱い方が分かり、より洗練された「丁寧に扱う所作」を知っていきます。

優しく持つよ

落とさないように

もちろん、うっかり落として割れてしまうことはあります。
しかし、その経験をすることで次は気を付けようと自ら注意するようになっていくのです。
「割れてしまう」事はマイナスの経験ではありません。

モンテッソーリ教育では子ども達に「本物」を提供することを重視しています。
食器も同じく。

「本物」だから感じる事。
「本物」が教えてくれる事。
子ども達は毎日感じて、経験しています。

使い方を伝える

子どもがハサミを使い始める年齢はどのくらいでしょうか。
ハサミ・のりをはじめ、大人が日常で使う「道具」はいつ頃から子ども達が使うものなのでしょう。

トングを使う

ピッチャーを使う

 モンテッソーリ教育では子ども達の手の育ちや約束事に対する育ちに合わせていろいろな「道具」を子ども達に紹介します。そして、それらは子ども達が使いたいときに自由に使えるようになっています。

 例えば、最初に例として出した「ハサミ」ですが、3歳以上から使うというイメージが強いのではないでしょうか。

ハサミで切る

雑巾を使う

実際には1歳児から使うことのできる環境が準備してあります。
しかし、まだまだ手の育ちが進んでいる年齢ではありませんので、注意するポイントもあります。

ポイント⓵
 「ハサミ」といっても、大人が使う「ハサミ」と同じではありません。「ピンキングバサミ」という、ギザギザに切ることのできるハサミをつかいます。こうすることで、指を挟んでもざっくり切れることはありません。

ポイント⓶
 切る紙は「ケント紙」というはがきのような少し硬い紙を準備します。こうすることで、切ったときに紙が折れ曲がらず、切りやすくなります。

 こうした配慮をすることで、1歳児の子どもでも「ハサミ」の経験をすることができますし、「切りたい」という気持ちの満足感もあります。また、親指とその他の手の動きを別々に動かすということは、箸を使う動きにもつながっていく動きです。子どもがこれからできるようになりたい動きの土台となります。

ポイント⓷
「ハサミ」を使う時に注意することを伝える。
ハサミの「刃」は触ってはいけない場所です。そのことを使い始める前に子どもに伝えます。
「ここは刃と言って、危ないところなので、絶対に触らないようにしましょうね」と伝えます。

「ハサミ」のご紹介をしましたが、その他にも「針」や「水を扱う用具」「楊枝」など、いろいろな活動で使う道具一つ一つに、ハサミでご紹介したような年齢と育ちに合わせた配慮と準備がなされています。「お部屋にポンと出して子どもが自由に使っている」のではありません。

じょうろを使う

ブラシを使う

子ども達は大人の姿をよく見ています。
その憧れている大人が使っている道具を自分たちも使うことができるようになることは、「自信」と「意欲」につながります。

「僕・私ってできるんだ」
「やってみよう」

 これは危ないから、これはまだ使えないからと取り上げてしまうのではなく、「使い方を伝える」ことで、子ども達の育ちを援助しています。

どっちがいい?

1・2歳児クラスの朝は子ども達の「選択」から始まります。

「お仕事(モンテッソーリ教育の活動)をする」か
「おやつを食べる」か
「おやつを食べない」か

どの準備もして待っています。
どれを選んでもOKです。

おやつのコーナー

この「自己選択」
とても小さな「自分で決める、選ぶ」こと。

この行動を通して、子ども達は多くの気づきと学びを得ることになります。

毎日この「選択」をするとして、1年間に約200回程度は自己選択の答えが子ども達の手元に返ってくることになります。
逆に毎日することが決められていて、「する」選択肢しかない場合、しなければならないという事実のみが子どもの手元に残ります。

集団生活の場では、どちらかというと選択肢が与えられない事の方が多くなります。
決めていることで、集団を見やすくなるからです。
一人一人違った選択や決定をされると困るのです。

しかし、先ほども書いたように、この時期に「自分の決定したことがどうなるのか」を体験・体感することは気づきと学びを生むのです。

そして、同時に「責任」も伴ってきます。

水で遊ぶ→「ちょっとだけ遊ぶ」か「ダイナミックに遊ぶ」か
→「ダイナミックに遊びたい」を選んだ場合
→洋服が濡れる→洋服を着替える→濡れた場所を拭き上げる

というように、水で楽しく遊んだ後には、洋服を着替えたり、濡れている場所があったら他の人が転ばないように拭き上げるという責任が伴います。
子ども達は、そういうことが起こって、自分で経験することで、「あ、水遊びの時には注意しなければならないな」と感じるのです。

どうなるかやってみよう

大人が「気をつけなさい」「やめなさい」と10回言うよりも、間違いなく伝わり、感じることになります。

なんでもかんでもやらせたほうがいいと言っているのではありません。
子どもが責任を負うことのできる範囲で「選択・決定」をする機会を持ちたいと考えています。

当園では、朝の選択から始まり、
着る洋服、食べる量、友達との関りの中での決定など。
子どもの選択・決定を尊重し、寄り添い、時にはアドバイスを入れながら関わることを大切にしています。

ゆずれなくてもいい

 友達や兄弟、もしくは外出先で初めましての子どもに「どうぞ」「使っていいよ」と出来たら「素敵!」「優しい!」ですね。

 反対に「ダメ!」「無視…」「取り上げる」なんてことをしたら「貸してあげて!」「どうぞ、でしょ!」と言いたくなります。

そうです。多くの大人がそう思うのです。

 子どもの身の周りの物や人に対しての態度や配慮は近くにいる大人の姿から吸収されます。
だから、やっぱり教えてあげたい一心で「貸してあげよう」「優しくできるよね」などと言って、子どもに「貸す」「譲る」ことを率先してさせてしまうのです。

 
しかし、本当にその態度は素敵なのでしょうか。
本当に子どもの内面から出た優しさなのでしょうか。。。

お一つどうぞ

子どもの中で「貸して」と言われたら「貸さなければならない」という仕組みが浸透してしまったら。

自分が「貸して」と言って貸してくれない友達が「悪」となる場合があります。
貸したくない、または貸せない事情があっても「貸してあげなきゃ」いけなくなります。
例えばそれが、「お金」でも…?「優しくしてあげて」と言って貸してあげるよう促しますか?

 私たち大人が物の貸し借りをする場合には、「お互いの了解」があってはじめて貸し借りが成立します。
 ということは、子ども達の場合にも、大人が介入して「貸すべき」と決めるのではなく、子ども達同士の「お互いの了解」があって成立するのが自然ではないでしょうか。

ブロック遊びをしていると…
A「赤のブロック貸して」
B「今使ってるからダメだよ」
A「Bくんが貸してくれないって言った~」

こういう場面がよくあります。
先に使っているBくんは単純にブロック遊びをしていただけですし、Bくんにも「こういうものが作りたい」という目的があるかもしれません。
ですから、Aくんには「Bくん今使ってて貸せないんだね」と伝えます。
Aくんの味方にも敵にもなりません。Bくんの味方にも敵にもなりません。
「いつなら貸してくれるか聞いてみる?」
「なんで今貸せないのか聞いてみる?」
相手の事情を知る機会を持つようにします。
そして、こちらの事情も伝える機会を持つようにします。
「こういうのが作りたくて赤のブロック集めてるんだ」
「3つしかないからあと1つ欲しいんだ」
お互いにそれを聞いて、待てるか待てないか。納得できるかできないか。どういう風に「お互いの了解」を取っていくのか。はたまた、あきらめるのか。それは子ども達次第です。

意見交換しようね

貸し借りには「良い」も「悪い」もないのです。

そんなやり取りを経験していくことで、相手の気持ちを知って感じて考えて、自然と子ども達は貸し借りができるようになっていくのです。

「貸さなかった経験」「貸してもらえなかった経験」「貸した経験」「貸してもらった経験」

どれも必要で、欠かせない経験です。
大人が決める必要はありませんし、スムーズにいく必要はないのです。
大人ができることは、子ども達が言葉にできない気持ちや、相手の立場を言葉にしてあげるだけ。
それだけで、子どもなりにいろいろ考えて決めていきます。

貸してもらえたら、「嬉しいね、こういうときはありがとうって言うんだよ」
考えた末、貸せたら「お友達きっと喜んでるね、ちょっと我慢して貸せたらお友達喜んでくれて嬉しいね」

など、貸し借りってお互いにいい事があることを伝えていくと、子ども達の貸し借りへのイメージが変わっていく気がします。

「貸してあげる子どもでなくてはならない」前提が少しずつほどけていくことで、

子ども達に「相手の気持ちを知る」機会が増えますように。

一緒に使おうね

おうち時間に

 皆様ゴールデンウィークいかがお過ごしでしたか。昨年に続き、外出自粛が続き、お子さんと過ごす時間どうしようか…と思う事もあるのではないでしょうか。

 そこで、少しですがお子さんにもできるおうちでの活動の紹介をさせていただきます。(モンテッソーリ教育の活動を保護者向けに簡単に説明したものです。提示とは異なります)
毎日でなくても、お父さん・お母さんの時間のある時に少しだけ一緒にやってみると「なんか、充実した時間!」と大人も子どももうれしい時間が増えますよ^^

★1~6歳向け「バナナ切り」‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
必要なもの:バナナ(皮付き)・まな板・皿(2枚)・バターナイフ・トング

1、バナナの皮の剥き方を見せる。(全部剥くのではなく、4分の1程度、ゆーっくりと剥いて見せる)皮は皿➀へ
2、子どもが剥く
3、まな板にバナナを寝かせ、バターナイフで切るところを見せる。(2切れ程度、ゆーっくりと切って見せる)
4、子どもが切る(どんな風に切っても文句を言わない(笑))
5、トングで皿➁へバナナを移す
6、フォークや爪楊枝でみんなで食べる

※バターナイフだと手に当たっても切れる心配がないので安心して持たせてあげることができます。
※でも、刃の部分を見せて「ここは切れるから触らないようにしようね」という説明はしてあげると親切です。
※切ること、分け合って食べることが子どもの喜びや「私ってできる」という自信になります。

★2・3歳向け「卵の殻剥き」‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
必要なもの:ゆで卵・から入れ・卵いれ
家族の人数分あると、剥いたあと、みんなで「ありがとう」と伝えながら食べることができます。

※剥きやすい高さの台と場所を確保してあげてください。
※卵をテーブルに打ち付けてヒビを入れるところ、殻が剥けるところが子どもは大好きです。
※途中で味見してもご愛嬌です!
※さらに!卵カッターがあれば、そちらの使い方を見せてあげても楽しいです。

★2・3歳向け「トマトのヘタ取り」‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
必要なもの:ミニトマト・へた入れ・トマト入れ

※卵の殻剥き同様、指先の洗練になります。
※やる個数は子どもの「やる気」に合わせてあげてください。
※味見はするもの!と思ってください(笑)

写真はトマトではなく、エンドウ豆の皮むきをしています♪

★3・4歳向け「皿をすすぐ」‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
必要なもの:泡のついた食器、流し台の高さに合う台または椅子、すすいだものを入れる桶

1、食器を普段と同じように洗います。(すすがず、泡付きのまま置いておく)
2、子どもに1つすすぎ方を見せる。(大人が洗うように空中ですすぐと落として割ってしまいやすいので、流しの受けに食器をつけてすすぐ方法を伝えるといいです)
3、泡がなくなったら桶に入れるよと言って桶にそーっと、ゆーっくり置いて見せます。そうすることで、子どもも「あ、そっと置くんだ」と気づきます。
4、子どもと交代して、「終わったら教えてね」と伝えます。

※流す水の量は大人が調整してあげてください。「このくらいのお水ですすぐよ」
※すすぐのが楽しくなると、長くなります!水がもったいない、と思われる方は、大きめのボールに水を溜めて、そこですすぐようにするといいです。溜めて→すすぐ→流すのループです。

★1~6歳向け「植物への水やり」‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
必要なもの:じょうろ・こぼれた時に拭けるもの

1、蛇口から水を出し、じょうろに入れるところをゆっっくり見せてあげる。(少しだけ入れる、この後子どもが水をあげるので、支障がない量ということです)
2、家の中にある植物にゆっっくり注ぎ入れるところを見せてあげる。
3、子どもと代わって、水をじょうろに入れるところからやってみる。
4、水がこぼれてしまった場合は、「これで拭くんだよ」と拭いていいものを出して、拭いて見せてあげる。
5、何度もあげずぎてしまう場合は、「植物もお水でおなか一杯になると枯れちゃうから、今日はここまでにしようね」と伝えてあげましょう。そして、「また明日、土が乾いていたらあげることができるからね」と教えてあげましょう。自分で気づいたときに水をあげてくれる機会ができます。

※じょうろがない場合、ペットボトルの空ボトルでも代用できます。(鉢や植物の大きさと、ペットボトルの大きさが合うものを使ってください)
※水がこぼれるなど、失敗をしても大丈夫&どうしたらいいかを事前に伝えてあげると、大人も子どもも安心してできます。

★1~6歳向け「フローリングワイパー」‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
必要なもの:フローリングワイパー・シート・ゴミ箱

1、フローリングワイパーを子どもの背丈に合った長さにしてあげます。(長さ調節可のものを使用します)
2、シートをつけるところを見せてあげます。(ウエットシートでもドライシートでも可)
3、床の板の目にそって拭くことを伝えます(3歳以上)
4、シート面を返して、汚れを確認します。「うわぁ~!もっと汚れているところがないかやってみる?」と聞いてみます。
5、「やる!」となれば「終わったら教えてね」と伝えて見守ります。「やらない」となれば「また汚れていたらこれでお掃除できるから教えてね」と伝えます。
6、やった場合、終わったら4のようにシートを確認して「たくさん汚れが取れてきれいになったね」と伝えます。「また汚れている時はお願います」と伝えてあげると、自分で気づいたときに「あ!この前言ってたな~」とやってくれる機会ができます。
7、「シートは汚れたのでゴミ箱に入れようね」と伝えて片付けることを教えてあげましょう。

※拭くだけで楽しい活動です。子どもにとってはきれいになることが目的ではないので、きれいになってないじゃない!とは言わないようにしましょう(笑)
※大人は掃除機、子どもはワイパーで「どっちがきれいにできるかな」とお掃除対決も楽しいです。
※いつでもできるように壁にかけておいてあげると、好きな時にやってくれます。

写真はメラミンスポンジで鏡磨きをしています♪

 こうした活動をしている子どもの目的は(特に0~3歳)「運動の洗練」であり、「きれいになること」や「食べること」はその結果のおまけのような感じです。ですから、子どもが「しない」といった時には「じゃあ、今度またお願いね」とさらっと今度にしましょう。あくまでも子どもが「したい」時にする活動ですので、無理強いをしないようにしてください。(1度無理強いしてしまうとそのあと他のこともやりたくなくなってしまいます)

 ちょっとしたことですが、子どもができる準備をしてあげると、子どもは大人の真似をしてやりたがりますし、「家族の一員」である自分を嬉しく、誇らしく感じる時間になります。おうち時間が長くなり、家で過ごす時間に余裕ができた時に少しお子さんと一緒にやってみてください♪最初は面倒と思うかもしれませんが、少しずつできることが増えると、子どもさんの成長も感じて楽しくなっていきますよ!

信じて、待ってみる

 令和3年がスタートして、早いもので1か月が終わりました。まもなく暖かい日が差し、桜の咲く季節がやってきますね。そのころには、子ども達は進学・進級を迎えます。
「1学年上がる」ということは、子どもにとっても、私たち大人(保護者)にとっても大きな節目でもあり、不安の出てくる時期でもあります。

「うちの子、上のクラスでやっていけるかな」
「小学校でうまくやれるかな」
「新しい友達できるかな」
「泣かずに行くことができるかな」

楽しみでもあり、いろいろな不安と緊張がありますね。

 さて、ここでお子さんの生まれたばかりのころを思い返してみましょう。

Ⓒ2021ジャパクリップ

 お母さんのおなかの中という守られた温かい環境から、外の世界へ出てきました。

 しゃべることもできなければ、自分でご飯を食べることもできません。(おっぱいやミルクを大人が準備しなければいけませんね)

 きっと、「この世界はどんなところかな」「大丈夫かな」楽しみと不安、緊張でいっぱいです。

 「何もできない」と思われている赤ちゃんですが、そこから・・・

おっぱいの吸い方を教えたわけではないけれど、おっぱいを近づけると口を開けてふくみ、舌を使って飲もうとします。
立ち方を教えたわけではないけれど、ある日つかまり立ちから一人で立てるようになりました。
歩き方を教えたわけではないけれど、自分で1歩踏み出せた。

 こんな風に「練習しなさい」「頑張りなさい」「早くしないとみんなにおいて行かれるよ」「ここの筋肉とここの筋肉をを使って、こういう風に足を出すと歩けるんだよ!」そんな言葉をかけなくても、毎日少しずつ練習して自分で動きを獲得してきた子どもたち。これはどんなお子さんであっても同じです。
それぞれのお子さんで成長の仕方や、伸びているところ、好きなことなどは違いますが、間違いなく、生まれたころの姿より成長しているはずです。 

教えたわけではないのに」どうしてできるようになったのでしょう。どうして成長したのでしょう。これは子どもに元々ある力「自己教育力」と呼ばれる力があるからなのです。

そっと拭いてあげるね

靴も自分で履けるように

文字の習得中

おっぱいの吸い方が分かっているのも、実はおなかの中で自分の指をしゃぶって舌の動きの練習をたくさんたくさんしているから。
一人で立てるようになるのも、実は寝返りやハイハイで立つために必要な動きの練習をたくさんしているから。
歩けるようになるのも、実は立って屈伸したり、転んでも大丈夫なように尻もちをつく練習をたくさんしてるから。
(上記の内容だけができるようになる理由ではありませんが)

「今」自分に必要な育ちを分かって、その育ちを実現するために日々練習をする子ども達の姿は「自己教育力」が存分に発揮されている時と言えます。

この「自分で自分を育てる」途中の子ども達を、ぜひ心配しながらも見守ってあげてほしいのです。
「大丈夫、出来ないときは教えてね。できないところを少し手伝ってあげるよ」こういう気持ちでいてもらえるだけで、子ども達は自分の伸びたい方向へ、自分自身を成長させながら進んでいけるのです。

信じて、待ってみる。

今、小さな1つの花が咲こうとしています。
摘み取らないで、栄養をあげすぎないで、じっくり待ってみましょうか。